子どもの頃、科学の授業で色々な実験を行った記憶はありませんか?
今回は、身近にある材料で美しい結晶を作る方法をご紹介します。
ミョウバンを使いますが、ここでは透明なミョウバンの塊から、驚くほど繊細な形をした結晶が育っていく様子を目の当たりにすることができます。
ご家庭で手軽に楽しめるこの科学実験に挑戦してみませんか?
ミョウバンとは?
ミョウバンは、アルミニウムと鉄が硫酸と結びついて形成される化合物(硫酸アルミニウムカリウム)です。
加熱することでミョウバンから結晶水を取り除いたものが焼きミョウバンと呼ばれています。
この物質には毒性がほとんどなく、食品の色合いを改善し、タンパク質の凝固を促進する効果があるほか、微粒子を吸着して水をクリアにする性質も持っています。
また、ミョウバンには結晶ミョウバンと焼きミョウバンがあります。
結晶ミョウバンと焼きミョウバンの違い
ミョウバンは、一般的には硫酸カリウムアルミニウムのことであり、その構造に水分子を持った結晶ミョウバンと、水分子を持たない焼きミョウバンがあります。
■結晶ミョウバン:構造に水分子を持っている。薬局やドラッグストアで売っており、ワセリンやエタノールなどが 置いてある医薬品のコーナーに置いてることが多い。
■焼きミョウバン:その構造に水分子を持たない。スーパーの漬物の材料が陳列されている売り場やコーナーで見か けることが多い 。
結晶とは?
結晶は、気体や液体中で温度が変化したり量が減少したりすることによって、溶媒に溶けきれなくなった物質の粒子が結びついて形成されたものをいいます。
これらの粒子は最初に小さな固体として現れ、この固体が核となり、他の粒子が次々と付着していきます。
そして、これらが集まり、目で見えるサイズの結晶に成長するのです。
ミョウバンの結晶の特徴
無色正八面体の結晶、大気中では表面が風化して半透明になります。
アルコールには溶けませんがグリセリンには徐々に溶けます。
水溶液は加水分解により酸性(1%液pH=3.5)を呈し、収れん性がありタンパク質を凝固させます。
おうちで簡単!ミョウバン結晶を育ててみよう!
このように、ミョウバン結晶の育成は、大人も子どもも楽しめる科学的なプロジェクトです。
シンプルな材料で、キラキラとした美しい結晶を自宅で育てることができます。
プロセスは簡単なので、結晶が形成される様子を観察するのは、まるで小さな奇跡を見ているような感覚になるでしょう。
ゴールデンウィークの長期休みや夏休み(自由研究として)を利用して、自分だけの結晶を手に入れる喜びを感じてみませんか?